マ・ドンソク主演韓国映画『悪人伝』感想

韓国映画

アンニョンハセヨ!寝ても醒めても韓国大好き!sakiです。

すっかり私の頭の中でマ・ドンソクは、見た目はゴツくて強面だけど、中身は優しい마블리マブリーのイメージで固定されていたのですが、(それこそ、『エターナルズ』ギルガメッシュのイメージそのものです!)今回はヤクザ役を演じた『悪人伝』を視聴しました。その感想をお伝えしたいと思います!

(原題:악인전 2018年)

※ネタバレを含みます。

あらすじ

2005年8月。暗い夜道で起こった殺害事件のシーンから始まる。

その事件を皮切りに、ソウルでは連続して殺害事件が起こる。刑事のチョン・テソク(キム・ムヨル)は捜査をしていたが、そんな中ヤクザのボス、チャン・ドンス(マ・ドンソク)も不運にも被害に遭ってしまう。

一命を取り留めたドンスの元に、テソクが現れ、ドンスに捜査協力を要請する。警察を信用していないドンスは最初こそ断るが、自分たちだけでは犯人を捕まえることが難しくなり、やむを得ず警察の協力を得ることにする。但し、先に捕まえた方が、その世界の処理の方法をとる、と言う条件付きで…。

みどころ

天安連続殺人事件を基にした映画

この映画は、2005年に実際に起きた事件を基にしたと映画冒頭でも説明されますが、天安連続殺人事件が基になっています。相違点は沢山ありますが、代表的な2つの例として、映画では犯人が1人でしたが、実際は4人組だったそう。更に映画では老若男女関係なく、無差別に殺人することを快感と感じるサイコパスのような人として描かれていましたが、実際の犯行グループは生活が上手く行かず、社会に絶望を感じた幼馴染2人が始めた犯行だったそうです。(後に4人組へ)

彼らのグループは、未遂も含めると10ヶ月の間に18件にも及ぶ事件を起こしました。

この前見た日本映画『罪の声』も似たような動機だったな…

因みに事件は実際にあったものですが、ヤクザと警察が力を合わせて捜査をしたことは書かれていないので、映画の設定の様です。

捕まえられそうで捕まえられないハラハラ感

早い段階で犯人の顔が判明し、捜査をするのですが、犯人の行動がなかなか読めず、届きそうで届かないもどかしさが、この映画の最大の面白さだと思います。そして犯人の逃げ足が速い速い。

余談ですが、連続殺人犯を演じたキム・ソンギュク・ギョファンに似ていると思ったのは私だけでしょうか?犯人が映るシーンはいつも暗いか、血まみれかどちらかで、顔が鮮明に見えなかったのが残念です。

下の動画はク・ギョファンです。

神曲の絵画が伏線に

序盤の方でドンスの背景に絵画が映ります。この絵画はダンテの『神曲』地獄編のワンシーンです。この絵が実は伏線になっています。すご~く意味有りげに映るのですぐに見つけられると思います。最後のシーンまで、覚えておいてください!

大きくネタバレしてしまいますが、個人的には

噛み付かれている男…犯人
噛み付いている男…ドンス

なのではないかなと考えました。テソクは…?ごめんなさい。分かりませんでした(笑)悪魔でもなさそうだしなあ…。最後のシーン、この絵のまんまじゃないか!とスッキリした気分で終わることが出来ました(笑)

感想

歯を強制的に抜いたり、相手をとことんボコボコにする等、バイオレンスな描写が多くて、違う意味でドキドキしていたのですが、犯人との追いかけっこのシーンは一瞬たりとも見逃せない程、集中して見ていました。何より話の展開が早くて飽きません。

そしてドンスも学生には優しいので、根は優しいんだなとほっこりするシーンもありました。ちょっとそこで一息つけます(笑)でも自分のポリシーに反するヤツを叩きのめす時は本当に怖い…。

でもやっぱり、マ・ドンソクにはヤクザの役よりも、可愛い役をやって欲しいなあ(笑)だって마블리マブリーですもん!

映画のタイトル『悪人伝』も、主要の登場人物3人とも、考えてみたら皆悪い人たちなんですよね。犯人は勿論悪党だし、ドンスも裏社会で不当な利益を得ている。テソクはどうだろうと考えてみたのですが、刑事なのにも関わらず裏社会と手を組み、ドンスの悪事に関して目をつむる点が悪かな。だからこのタイトルなのかな。と言う考えですが皆さんはどうお考えでしょうか。

余談ですが、韓国でも縄張りのことを나와바리ナワバリと言います。セリフにも出て来るので、耳を澄ませてみてください。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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