泣けるゾンビ映画『新 感染 ファイナル・エクスプレス』感想

韓国映画

アンニョンハセヨ!寝ても醒めても韓国大好き!sakiです。

韓国ではゾンビ映画はヒットしないと言われていたのも嘘のよう!大ヒットを記録した、コン・ユ主演の『新 感染 ファイナル・エクスプレス』。既にアメリカではリメイクが決定!アニメ監督のヨン・サンホ監督の初実写作品だそうです。初めての実写作品でリメイクまで決まるなんて、凄腕の持ち主ですね。本日も感想とオススメポイントをご紹介したいと思います。

4年後の世界を描いた『新 感染半島 ファイナル・ステージ』は続編です。是非こちらの感想も参考にしてください。
※ネタバレを含みます。
(原題 부산행 2016年)

原題は訳すると”釜山行き”。日本版は新幹線と掛けたダジャレです。

映画『新 感染 ファイナル・エクスプレス』の見どころ

簡単なあらすじ

ソウルの証券会社で勤務しているソ・ソグ(コン・ユ)は、娘のスアン(キム・スアン)と母の3人暮らし。ソグは仕事人間で、娘との交流も不足しがち。誕生日にと買ってきたゲーム機も、子どもの日に同じものを買っていたくらいだ。妻は別居中で釜山におり、スアンは誕生日にお母さんに会いたいと言う。小学生1人では行かせられないので、一緒にKTXに乗って釜山へ行くことに。早朝、車でKTXの駅に向かっている途中、何やらビルが燃えているのが見え、救急車が通り過ぎた。ソウルで火事が発生したようだ。

KTXに乗車し、出発を待っている間、短髪の女性が列車に駆け込んできた。身体は血だらけで、何やら痙攣を起こしている。異変に気づいた乗務員が対応するが、無線で連絡を取っている間、女性が背後から近付き、乗務員に襲い掛かる。釜山行きの列車内パンデミックの始まりだった。

実はKTXの駅には改札がありません。なので感染者も容易に列車に乗ることが出来るんですね。私も初めて乗った時、驚きました。

逃げ場の無い列車内での闘い

列車内で感染者が増え、前後の号車から次々と人肉を求めて感染者が襲い掛かってきます。どうやって逃げれば良いのか、終始ハラハラドキドキです!最初は感染者から逃げるだけでしたが、話が進むにつれ、様々な攻略法で感染者に立ち向かって行きます。物語中盤は、ソグ、ユン・サンファ(マ・ドンソク)、ミン・ヨングク(チェ・ウシク)、ホームレスの男性(チェ・グィファ)の4人で行動することが増えます。トンネルに入った時、感染者が光が無い所では動きが鈍くなること、そして音に反応することに気が付きます。それらを上手く利用し、感染者が集まっている号車内を移動するシーンはヒヤヒヤものです!ヨングクの野球選手ならではのジャストミートも爽快です!

ユン・サンファ、最後の格闘シーン

号車内に感染者が進入するのを防ぐため、必死でドアを閉めようとするサンファ。ソグの助けも虚しく、サンファは手の甲を感染者に噛まれてしまいます。自分の死を覚悟するサンファ。ソグに「もう良いから行け」と諭し、妊娠中の妻ソンギョン(チョン・ユミ)に「娘の名前はソヨンだ!」と伝えます。とても仲睦まじい夫婦で、スアンにソンギョンがお腹を触らせていた時も、「俺が作ったんだ」なんて遠まわしの下ネタ?(笑)をぶっこんで来て楽しい夫婦だったのに…。感染者の足止めをするサンファですが、自我を保つのが精一杯な様子…。ここでまず泣けてしまいます。しかもマ・ドンソクさんが演じられてるから余計に泣けてしまうんですよね。”強面だけど実は優しくて可愛い”って言うイメージがあって…。実際韓国でも마블리マブリー(マ+ラブリー)마요미マヨミ(マ+귀요미キヨミ)마쁜이マップニ(マ+이쁜이イップニ)等の可愛らしい愛称があるそうです。

利己主義なソグが父親らしく変わって行く

証券会社で勤務するソグ。仕事振りも随分と利己主義。娘の参観日には出席せず、娘との会話も何だか他人行儀で慣れていない様子…。KTX内でも自分たちが助かればそれで良い。他の人の事は考えなくて良い。と娘のスアンにも話すソグでしたが、サンファがソグの危機一髪を救ってくれた所から感情に変化が見え始めます。他人を自ら助け出すんです。サンファが感染者に噛まれて「もう良いから」と言われた後も悔しそうな表情で「すいません」と言います。序盤の無表情の人とは全く別人です。

私が一番心揺さ振られたのは、東大邱駅で別の車両に乗り換え、釜山へ向かうシーンです。ソグも感染してしまい、残ったスアンとソンギョンとは一緒にいられない…。そこでスアンにこれからどうするか、父親として伝えるのですが、スアンが泣きながら「行かないで!一緒にいて…!」と言うんです。ソグは思いもよらない返答に少々驚いていましたが、急に表情がぐしゃっとなり、ソグも泣くシーン。私の涙腺が崩壊しました。コン・ユの演技が素晴らしいと思います。ここから最後まで涙垂らしっ放しでした。

感想

実はこの映画を見るのは3度目なのですが、(見すぎ)一度も泣かなかったことはありません。(笑)ゾンビ映画は好きですが、ここまで泣いたゾンビ映画は初めてでした。ゾンビ映画と言うよりは、1人の父親の成長物語な気もしています。ソグが感染し、列車から飛び降り間際にスアンが生まれた時のことを思い返すシーンがあるのですが、決して娘に無関心だったわけでは無かったことが分かります。仕事上の立場もあったんでしょう。仕事に気を取られて、少し感情が麻痺していただけだったんだと思います。

前日譚として、『ソウル・ステーション/パンデミック』があります。また後日、感想を投稿する予定です。序盤でソウルで火事があったのも、ソウルで既に感染が広がっていたんですね。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!

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